兵庫県南西部、現在の神戸市の西部から西側の播磨国(はりまのくに)があった地域は、現在も播州(ばんしゅう)と一般に呼ばれています。この播州の中でも北播磨と呼ばれる西脇や滝野のあたりで食べられているのが「播州ラーメン」というものです。

播州ラーメンの特徴は、その醤油ベースのスープが「甘い」ということです。甘いスープというのがどういうものなのか、私も食べてみるまでイメージできていなかったのですが、豚の角煮のタレのような甘みを想像してもらえればいいと思います。だから一般的なラーメンのイメージから決して大きく外れるようなことはなく、私も「ああなるほど、美味しい」と感じることができました。

ただこの甘いスープもお店によって違いがあるようで、以前食べた大橋ラーメンのものはだいぶしっかり甘いと感じたのですが、先日食べた紫川ラーメンの方は甘みがあるという程度で、普通の醤油ラーメンとそれほど違うものではなかったように思います。でもどちらもとても美味しくいただいたので、それぞれ特徴があるというのはいいことではないでしょうか。

今や世界的にも人気となっている日本のラーメンですし、日本全国各地にご当地ラーメンというものがありますが、この播州ラーメンもその一つとして楽しんでもらえたらと思います。ただ、中国自動車道のインターチェンジはありますが、近隣に大きな都市も観光スポットもないというのがちょっと辛いところでしょうか。