Google ブック検索暇つぶしには十分すぎるほど

Googleからまた新しいサービスの提供が開始されました。本国では以前からベータ版が提供されていたGoogle Book Searchの日本版「Google ブック検索」で、市販の書籍本文の全文検索を可能とするというちょっと前まではとても可能とは思えなかったサービスですが、これはもちろんインタフェースを日本語にしただけではなく、日本で発行されている書籍の検索を可能にしたものとなっています。

ただ全文検索ができるというだけでも凄いと思うのですが、それだけではなく表示される検索結果は書籍をスキャンしたイメージとなっていて、しかも検索キーワード部分がハイライトして表示されるという「一体どこまでやれば気が済むのか」というほど徹底したものとなっています。Amazonなか見!検索でも本文から検索することはできますが、Amazonのページ自体があまり軽くないということもあって使い勝手は今一つです。しかし、Googleブック検索の場合は普段使い慣れたGoogleの検索でもあり、非常に軽快に動作するため実に快適です。

これでは全て立ち読みで済んでしまう、というより検索できるということはそれどころではないのではないかとも思われますが、

出版社からいただいた書籍のうち、ユーザーに表示されるのは全体ページ数の 20% のみであり、さらに一部のページは決して表示されないようになっています。印刷・コピー・ダウンロード等もできないので、書籍のデータをとられる心配はありません。

ということで協力してくれる出版社の不利益にならないようにということはよく考えられているようです。

このサービスによるGoogleの収益源はどこなのかというと、検索結果のプレビュー表示画面の下に検索キーワードにマッチした広告が表示されるようになっていて、ここから利益が得られるようになっているということです。私自身はほとんどの広告をFirefoxAdblock Plusというextensionで表示しないようにしてしまっているため、ウェブ上の広告が効果のあるものとは思えないのですが、そういう人は少数派なので雑誌の広告と同等以上の宣伝効果はあるものなのでしょうね。雑誌の発行部数がウェブに食われて減ってきている今、やはり宣伝媒体としては価値のあるものなのでしょう。

それはともかく、ブック検索はどれだけ多くの書籍が検索対象となっているかが鍵ですから、多くの出版社の協力を得ることができるといいですね。さらにGoogleがAmazonと提携してGoogleブック検索から直接Amazonの購入ページに飛べるようになったりするとかなり便利になるのですが、さすがにそれはありえないでしょうか。それだけの大手同士が組むとなると独占禁止法の絡みで問題が出てきたりもするかもしれませんし、現実的ではありませんね。まあ、Amazonのなか見!検索が使いやすくなればそれだけでもいいのですが…