今日のネット界隈での大きなニュースの一つが、岸田首相がAppleのTim Cookとビデオ会談を行って、来年晩春までにiPhoneにマイナンバーカードを取り込むことを確認した、というもので、Xの首相官邸アカウントなどでも告知されています。
本日(5/30)、米Apple社CEOのティム・クック氏とテレビ会談を行い、来春、iPhoneにもマイナンバーカードの機能を搭載することを確認しました。
皆さんのスマホで様々なサービスが受けられるデジタル社会に向け、利便性の向上の取組みを進めてまいります。 pic.twitter.com/UUnOlmZdpo— 首相官邸 (@kantei) 2024年5月30日
この件についてはAppleからも発表されていますが、今日の会談はあくまで政治的なものであって、実務レベルでしっかり協議が重ねられた上でのものであるのは間違いありませんが、こういうことをしっかりやっておくことがお互いにとって必要なのでしょう。決して岸田首相がいいかっこしようとしているということではないと思います。実はこれと同じことはAndroidでは既に実現していることらしいので、遅かれ早かれということではあったのでしょうが、アメリカ以外では初というのはまあまあ快挙ではあるのかもしれません。
ところでスマートフォンにマイナンバーカードが入ると何が嬉しいのかというと、いちいちカードを持ち歩かなくても済むということですが、今でも持っていないことでほとんど不便など感じないではないか、というのは的外れです。これによってスマートフォンを持っていればマイナンバーカードの機能が使えるということになれば、そのマイナンバーカードを使ったサービスの普及に弾みがつく、というのが目論見でしょう。
また、スマートフォンはいつトラブルで起動しなくなるかわからないから怖い、という人もいるようですが、そんなふうに起動しなくなったことが今までどれだけあるでしょうか。また、カードが廃止されるということではないのですから、カードのほうが安心、という人は今後もカードを持ち歩いたら良いだけのことです。そういうことで技術の進歩の足を引っ張らないでほしいものです。
まあ既にAndroidでできていることをさも新しいことのように発表できてしまうAppleもさすがですが、円安で鈍ってしまいそうな今度のiPhone 16の売れ行きもこれで良くなってしまったりするかもしれません。