日本相撲協会毎度毎度マスコミというものはどうしてこうなのでしょうか。

今週に入って急に騒がれ始めた大相撲の八百長問題はとうとう65年ぶりの本場所中止という事態に至ることになったようですが、この件に関してはいろいろと気になることがあるのでつらつらと書いてみたいと思います。

まず、大相撲というのは日本人にとってどういう意味のあるものなのでしょうか。ご年配の方々を中心にNHKで放送される相撲中継は大変人気があり、私の祖父なども特に幕内の取り組みはテレビに食らいつかんばかりだったのを覚えています。しかし、身近な人が国技館などに場所や興行を観に行ったというのはあまり聞いたことがありませんし、私自身も行ってみようと思ったことはありません。相撲は日本の国技であるとよく言われますが、この程度のものでも「国技」と呼んでしまって良いものなのでしょうか。個人的な感覚では高校で習った柔道や小学生の頃習っていた剣道の方がまだ親しみがありますし、あるいは空手や合気道なども日本独特のものですから、相撲だけが特別に扱われるべきではないように思います。ただ、相撲の場合は逆に保護してやらないと絶滅してしまう、希少動物のような面はあるかもしれません。しかし少なくとも、外国人力士ばかり目立つようになった大相撲を国技であると言い切るのは少々無理があるでしょう。

また、そもそもの問題として、大相撲が真剣勝負だと皆信じていたのでしょうか。そんなことを言っているとお叱りを受けるかもしれませんが、「横綱には品格が必要」などとされ、素行の悪さを理由に引退させられるような世界がスポーツであるとは思えないというのが私の素直な感覚です。大相撲というのはあくまで伝統技能であり、見え透いたものでなければ必ずしも真剣勝負である必要はないのではないかと思うのです。もちろんそれが賭け事とイカサマに結びついたものであってはならないとは思いますが、それはまた別の話、法律的にも許されるものではありません。今回の話を聞いても、「やっぱり…」と思った人も多いのではないでしょうか。相撲協会はこれまで一貫して八百長を否定し続け、そういった報道があるたびに訴訟で対抗してきましたが、今後もそういった強い態度で臨むのでしょうか。

さらに別の角度からの問題として、八百長、あるいは「無気力相撲」と呼ばれるもの自体は法律上問題があるわけではないはずですが、これが野球賭博問題の捜査資料として押収された携帯電話のメールなどから発覚したということで、捜査上の機密であり、当の力士らにとってもプライバシーであるはずの情報が漏れて明るみに出たということになります。そのことについて問題視している人は今のところ見かけませんが、実際のところ問題はないのでしょうか。

まあ私自身、相撲には関心がないので今後角界がどうなろうと知ったことではないのですが、こう騒がれるとどうも気になってしまいます。こうなったら相撲なんて無くなってしまえばいい、とまでは言いませんが、今の角界は脂ぎった感じがしていて、無くなったとしても特に寂しいとも思えません。相撲協会トップの面々、かつては一世を風靡した力士だったのかもしれませんが、どうも胡散臭くありませんか…?