今日、フジテレビ系列のテレビで「【独自】「カゴにてんこ盛り」ディズニー人気グッズを“爆買い”転売目的か? 中国人グループが“役割分担”との証言も」という「ニュース」が放映されていました。東京ディズニーシーで中国人と見られる人たちが限定グッズを大量に購入しており、同じ商品がメルカリのような「フリマサイト」で出品されている、というものです。

ここで事実なのは、

  • 外国人客が大量に購入している
  • フリマサイトで出品されている

という2点のみで、本当にその外国人客が転売目的で購入しているかどうかはわかりません。実際には日本のサイトで売っているのは他の日本人客かもしれず、彼らが転売しているのは自分の国なのかもしれませんし、もしかしたらたくさんいる親戚や近所の子どもたちへのお土産にするのかもしれません。

しかしここでは仮にこの外国人客が日本での転売を目的として購入しているのだとしましょう。その場合、それは本当に悪いことなのでしょうか。この「ニュース」ではこれを「問題になっている」としていますが、いったい何が問題なのでしょうか。

一般に「転売は悪だ」という風潮がありますが、単にそれは購入できなかった人の被害者意識だけではないのでしょうか。以前ある人が「実際の価値よりも安く売られていることが問題なのだ」と言っているのを聞いたことがありますが、まさしくそういうことだと思います。これが本当に問題なのだとすれば解決は簡単で、転売が成り立たないくらい価格を上げればいいのです。

「定価より高い価格で出品されていた」とあたかもそれが問題であるかのように伝えていますが、高く売るのは当たり前ですよね。それでも買う人がいるのは、少なくともその人にとっては実際にそれ以上の価値があるということです。それをわざわざ安く売るから、転売する人が出てくるだけのことでしょう。

もちろん何かのルールに反しているのであればそれは咎められるべきことですが、普通にまとめ買いしているだけのことでとやかく言われる謂れはないでしょう。実際には1人1個というルールがあったというなら、それを守らせることができなかった店側の問題でしかありません。

「本当に欲しい人が買えない」というのは詭弁で、本当に欲しいなら転売でも購入すればいいでしょう。安く買えないのが悔しいなら、転売業者に負けずに買いに行けばいいだけのことで、それを悪し様に言うのはただの負け惜しみではないでしょうか。

転売業者が何もせずに利益を得ているのが良くない、というのも大きな間違いで、彼らは彼らなりに努力や工夫をして買い付けているのではないでしょうか。そんなことは大したことではないはずだ、と言うならその人が同じようにすればいいだけでしょう。真似ができないなら諦めて、その努力や工夫の対価として差益を与えるしかありません。

と長々と書いてから気づきましたが、5年近く前にも同じようなニュースを見て同じようなことを書いていました。まあなんにせよ、感情論だけで善悪を決めつけるのは良くない、ということが言いたかったのでした。