桔梗信玄餅富士五湖の辺りに行くと買っていたような気がします。

ふとしたことから後輩Mに教えてもらって以来、我が家のお気に入りのテレビ番組の一つとなっているのが「シルシルミシル」です。もともと水曜日の深夜番組として始まったこの番組ですが、好評に応えて日曜日のゴールデンタイムに進出しただけでなく、水曜深夜もそのまま残って週2回体制となってしまっています。最近ネタがしつこくなってきたような気がするものの、大人にも子供にも楽しい番組であることは変わりません。

この番組で人気なのは有名企業の秘密を紹介するコーナーかと思いますが、私の子供達が好きなのは視聴者の素朴な疑問を調査する「すぐ調べる課」のコーナーです。毎回どうでもいいような疑問に結構な労力をはたいて調べてくれるのが楽しいのですが、先日7月27日の放送で取り上げられたのが「桔梗信玄餅のきな粉をこぼさずきれいに食べる方法はありませんか?」という疑問でした。その回答となった方法は面倒なだけで大したものではなかったのでどうでもいいのですが、この放送を見て長男が「食べてみたい」というので、この夏の帰省のついでに桔梗屋本社工場に行ってみることにしました。

この工場は中央自動車道一宮御坂ICのすぐそばという立地で、ついでに寄るにはうってつけです。お盆休み期間だったのでここに至るまでの間に渋滞にあってしまいましたが、東京から100km程度のところなのでスムーズに行ければ一時間少々ではないでしょうか。

朝一番にはビニール袋に信玄餅詰め放題で210円というイベントをやっているようなのですが、これは大人気なので朝早くから並ばないといけないようで、私たちが行った昼頃にはもちろんとっくに終わっていました。しかし、社員特価販売1/2というところではわけあり商品が半額以下で売られており、私たちはここで半額になっている信玄餅を購入することができました。

その後、工場見学ツアーに参加して製造現場を見てきましたが、多くの工程が人海戦術ですし、ラインの上の方から眺めるだけなので感動するようなものではありません。まあ、私の勤務先には電子機器の量産現場があり、これよりもはるかに自動化の進んだラインを見ているので無理もありません。

しかし、あれだけ多くの人手がかかっているのであれば、若干高いように思える1個160円という値段も仕方ないのかなとは思いましたが、実際人海戦術が用いられているのはあの風呂敷包みを模した包装の部分なのです。仮にあの包装を自動化可能な簡素なものに変更したとすれば、おそらく大幅に価格を下げることが可能なのでしょうが、きっとそれでは陳腐化してしまって名物でも何でもなくなってしまい意味が無いのでしょうね。

結局のところ、餅にたっぷりきな粉をまぶして黒蜜を掛けて食べるだけの菓子なのですが、シンプルなものであっても確かに美味しいです。餅ときな粉と黒蜜の量のバランスも絶妙で、1つ食べれば満足できる分量というのも素晴らしいです。それだからこそ人々に支持されているということなのでしょう。