日本労働組合総連合会船舶や航空機などの遭難信号でなぜ”Mayday”というのかというと、フランス語で「私を助けて」を意味する”M’aider”から来ているということで、全く意味的な繋がりはないようなのですが、今日はまだ4月ですが地区のメーデーが開催され、職場で参加者を募っていたので希望して家族で参加してきました。こういう行事には参加したがらない人が多く、自発的に申し込むような人は稀なようなのですが、我が家はここ数年間は連続して参加して楽しんでいます。

というのも、やはりただ労組の偉い人や地元選出の政治家の堅苦しい演説を聴かされたり、労働環境の改善を求めてシュプレヒコールを上げるなどというのは今の時代にそぐわないことは間違いなく、労組側もそれはよくわかっているので今では労働者同士が家族で楽しめるようなお祭りにして、あの手この手で参加者をかき集めるような状態になっているためです。もちろん大会冒頭の30~40分程度は主催者と来賓の挨拶がありますが、その後はショーやくじ引き大会といったアトラクションで楽しませることの方がメインになってしまっているような感じです。また会場となる広場には焼き鳥2本100円、わたあめ1本50円というような格安の露店や、タダで楽しめるヨーヨーつりやスーパーボールすくいなどもあって、大人も子供も大喜びのイベントになっています。

またメーデーの趣旨からはかなり逸脱してしまっているように思うのですが、参加者には記念品や食事代という名目でQUOカードやデパート商品券が配られ、子供達にはお菓子の詰め合わせとジュースが与えられるということで、まさに物で釣るような状態になっているわけです。とはいえ、いくらきれい事を言ったところで参加者が集まらなければどうしようもないわけで、物で釣られた人の中の何割かでも労組の働きについて改めて考える人が出てくればそれで御の字ということなのではないでしょうか。以前の私はまさにそういうきれい事を言って労組の態度に反発していたものですが、こんな考え方ができるようになったというのも大人になったということなのかもしれません。

というわけで、1886年にアメリカで発祥したというメーデーも120年を経て地も変わりかなり様変わりしているのですが、当時のアメリカと比べれば今の日本の労働環境も大きく改善されているわけですし、こういうあり方も時代に見合ったものと言えるでしょうか。我が家にとっては単なる「お楽しみイベント」になっていて、子供達も「行く行く!」とはしゃぐようなものですから、ゴールデンウィークを持て余しているようなら参加してみるべきだと思うのですが…みんなそんな暇ではないのでしょうか?