Grand Canyon - Mather Point最初に見ておいた方が良いのかもしれません。

毎日自然の脅威に驚かされ続けたグランドサークルの旅もついに最後の目的地、グランドキャニオン国立公園となりました。ここは世界自然遺産にも登録されており、今回の旅行で周ったどこよりも世界的に知名度の高いところではないかと思いますが、やはり世界中からの観光客が集まってきていて、これまでで最も活気のある所となっていました。また、日本人観光客も少なくないようで、公園入口のゲートでレンジャーに「日本人か?」と聞かれて日本語のガイド紙をもらいましたが、それは他のところではないことでした。
Grand Canyon - Shuttle Bus
ここグランドキャニオンでも公園内の眺めの良いポイントを車で回ることもできますが、他にはないものとしてここでは観光客の移動用にシャトルバスが日中常時運行されており、車を駐車場に停めておいてバスで移動しつつ歩きたいところを歩くということができるようになっています。ただ、駐車場の混雑もまた大変なもので、しばらくウロウロしてようやく空いたところを見つけられるというような状態でした。

ともかくビジターセンター近くの駐車場に車を停めて、ちょうど昼時だったのでそこにあったカフェでサンドイッチなどで腹を満たしました。そしてその後、ビジターセンター裏のMather Pointを起点にHermits Rest行きバスの乗り場があるBright Angel Trailheadの辺りまで、キャニオンの縁(rim)沿いに4kmほどのトレイルを歩いてみることにしました。ここも高低差がそれほどあるわけではなく、またしっかりと舗装された道なので非常に歩きやすかったのですが、これまでに訪れたところに比べると若干気温が高く、途中数カ所の休憩所などで休み休みとなりました。しかし途中には眺めの良い所がたくさんあり、深い谷底をじっくりと見ることができました。
Grand Canyon - Pima Point
最後にBright Angel Fountainでアイスクリームを食べつつ休憩した後、バス乗り場へ行ってみるとそこには長い列ができており、食べながら並んでいれば良かったと少々後悔しましたが仕方ありません。本来バスは15分おきに運行されることになっているものが、特に混んでいるためか10分おきの運行となっていましたが、それでも私達が乗るまでには4台ほど待たなければなりませんでした。

ともかくそのバスに乗って、途中のHopi Pointで降りて眺めを楽しみつつ写真を撮り、そしてまた来たバスに乗ってPima Pointで降りて、そして終点へは向かわず今度は逆向きのバスに乗って最初に乗ったところに戻る、という形で乗りました。途中で降りるポイントは何となく適当に選んだだけですが、どちらもキャニオンに広く面しているところでした。これらのポイトからは谷底を流れるコロラド川も見ることができましたが、その川面との標高差は1500m程もあるということです。それほど深い谷であるということがなかなか実感できないのは全体的なスケールが大きすぎるためでしょうか。
Tusayanの鹿
このあとはビジターセンターへ向かう別のバスに乗って駐車場へと戻り、そのまま公園の下にあるツサヤンという町に取ったホテルに向かいました。ここへ向かう前の最後のバスで大きく何本もに枝分かれした立派な角を持つ鹿がすぐそばを歩くのを見たのもちょっとした感動だったのですが、このツサヤンでびっくりしたのは町の中の道路を鹿が何頭も堂々と歩いていて、道路沿いの植木などの葉を食べていることでした。観光客も見慣れてしまっているのか、落ち着いて写真も撮ることができましたが、やはり町の人にとっては植木への被害が無視できないようで、ところどころに網で囲んで保護してある植木もありました。
Buffalo Short Ribs @ Coronado Room
それなりの町なのだからそこそこのものを食べさせる店はあるだろうとこの日の夕食は油断していたのですが、現地で調べてみるとどこも今ひとつという感じでした。この近辺では公園内のロッジのレストラン、El Tovarが最も評判が良いようで、戻ろうかという考えも頭をよぎりましたがそれは諦め、町の中では一番まともそうなThe Coronado Roomというところへ行ってみました。確かにここの料理は美味しかったのですが、私達には少々高級過ぎて、気楽に食べられる感じではありませんでした。相変わらずちょっと変わったものを食べてみようという私が注文したのはBaffalo Short Ribsというものですが、バッファローも牛の一種に過ぎないので、全くクセはなく、長時間かけて煮こまれた柔らかい肉を美味しくいただいただけでした。

ということで、最後に訪れたグランドキャニオンは上から眺めるだけだったためか、これまでの他の場所に比べると感動が薄かったのですが、スケールの大きさにはやはり圧倒されるものがありました。そしてついに、長かった旅もこれで終わり、後はミシガンへ戻るのみとなってしまいました。 (続く)