私はちょうど40年ほど前、まだ小学生だったときにお年玉をはたいてPCを購入したのをきっかけにコンピュータープログラミングの世界に足を踏み入れ、途中数年ブランクを置いたこともありますが、就職してからもソフトウェアエンジニアとして現在まで働いているので、プログラミング歴公称40年といったところです。

40年前のPCといえばインターネットのイの字があったかどうかという時代で、PCゲームなどもあるにはあったもののかなりしょぼいものでした。今はなき「ベーマガ」こと「マイコンBASICマガジン」という雑誌に掲載されていた読者からの投稿のソースコードを見ながらキーボードで入力し、タイプミスで動かなければ修正し、自分のアイデアを盛り込んだり改善ポイントがあれば変えてみたり、といった感じで自然とプログラミング能力を身に着けたものです。

結局これは子供が自然言語を学ぶ際のプロセスと似たようなもので、最低限の文法などは学んでもあとは見様見真似とトライアンドエラーで自然に得たものです。だから「プログラミングはどうやって学んだらいいのか」と聞かれても答えられませんし、会社に入るまでプログラミングを知らなかった同僚らがどうやってプログラムを書けるようになったのかは不思議ですらあります。

なぜこんな話をしているのかというと、私は最近プログラミング言語Rustを使えるようになろうとしていて、昨年暮れからオライリーの「プログラミングRust 第2版」という本を読んで勉強していました。この本は正統派のプログラミング言語の学習本で、手順を追って教えてくれるいい本ではあるのですが、途中からあまり具体的な例がなくなってしまって、年齢的なものもあるのでしょうが理解が身につかないような気がしていました。

そんなところで今日、オライリーの新刊で「Rustの練習帳」という本が発売され、これはコマンドラインツールを実際に多数作りながらそれを通して学ぶ、という構成になっているとうことを知り、「これだ!」と飛びついて購入してみたのでした。これはまさしく自分が求めていたもので、やはり外国語を学ぶときにも実際に使うことが重要なのと同様に、プログラミングも座学だけではなく演習が必要です。本書はまだ本当に冒頭部分しか読んでいませんが、大いに期待しています。