ジュニアエラ親のフォローは必要そうです

先日会社から帰宅すると、4年生になった長男が何やら熱心に雑誌のようなものを読んでいました。もともと読書好きなので本を読んでいること自体は全く珍しいことでも何でもないのですが、薄い雑誌というのはこれまで買ったことがなさそうですし、カタログのようなものでもなさそうで、オマケに表紙を見ると何とBarack Obamaの写真がドカンと載っています。「え?」と思ってタイトルを見ると「ジュニアエラ」とあり、要するにジュニア版のアエラということでした。

月刊ジュニアエラ 2009年 05月号 [雑誌]
発行:朝日新聞出版
朝日新聞出版 (2009/04/15)
ISBN/ASIN:B00261MYQE

先日も北朝鮮のミサイル問題のニュースを興味津々で見ていた長男がいかにも好きそうな雑誌ですが、「そんな雑誌が出てたんだ?」と思ったら先週発売されたばかりの創刊号でした。50ページほどしかないのに480円というのはちょっと高いような気もしますが、全ページフルカラーで厚手の紙を使っていることですし、今のところ直接競合する雑誌もなさそうなので仕方ないのでしょうか。

「小中学生向けのニュースマガジン」と銘打たれていますが、ふりがなの振り方やイラストの感じからいって中学生にはちょっと子供っぽすぎるように思えますし、だいたい中学生なら普通のアエラでも問題なく読めるでしょう。メインターゲットは小学校高学年と考えて良さそうです。実際にライバルとなるのは昔からある朝日小学生新聞毎日小学生新聞のようなものになるのでしょうか。ちなみに毎日小学生新聞のウェブサイトはかながうるさすぎて読む気がしませんが、それでも子供向けのニュース記事をウェブに掲載しているのは評価できますね。ちゃんとルビを使ってくれれば言うことないのですが…

それはさておき、どうしても気になってしまうのはジュニアエラの出版元が朝日新聞出版だということです。何でもそのまま吸収してしまう時期に、偏った内容のニュース記事を読ませて、それが真実だと思われてしまうのは困ります。私がサラッと目を通しただけでもObamaの政策やソマリア沖海賊対策の自衛隊派遣、定額給付金の問題などについては批判的な姿勢となっており、朝日新聞の姿勢そのままのようです。私からは「何でも本当のことが書いてあると思うな」と言っておきましたが、その真意が伝わるかどうかは疑問です。

まあこういった報道姿勢の問題を除けば、ニュース以外の情報記事や科学記事については子供の興味を引く多岐にわたる内容になっていて、楽しめるのは間違いなさそうです。余計な広告が記事の間には入っていないというのも好印象です。あとはどこか他社から別のスタンスの似たような雑誌が出てきて、競い合ってくれるとさらに良くなっていくのではないかと思うのですが、このジュニアエラ自体もどれだけ売れるかというとちょっと難しいような気もします。インターネットのせいで大人向けの雑誌はどんどん売れなくなっていると言われていますが、最近は子供だってウェブくらい見ますからね。