進歩しない人たち。
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2019新型コロナウィルス(SARS-CoV-2または2019-nCoV)による急性呼吸器疾患(COVID-19)は韓国やイタリアで患者数を増やしていますが、日本では1日十数人程度のペースで新しい感染者が見つかるような状況なので、まだ食い止めていると言えるのではないでしょうか。しかし、感染拡大を防ぐための措置として小中高等学校の3月いっぱいの休校が要請されたことにより、小さな子供のいる共働き家庭などでは休暇や在宅勤務を余儀なくされたりすることでの影響を受けているのではないでしょうか。幸い我が家は下の子もすでに高校生なので一人で留守番してもらうくらいですが、そんなに家に閉じこもっていることができるものなのでしょうか。

ところで、先日私は「マスクでウイルスは防げない」という記事を書きましたが、その認識はなかなか定着せず、やはりマスクはかなり品薄になっているようで、マスクはしたいけれど入手できないというようなことになっているようです。私はまったく欲しいと思わないので何も影響を感じていませんが、マスクをしているとなんとなく安心ということなのでしょう。マスクも転売屋による買い占めが品薄に拍車をかけているようですが、最近さらに品薄になっているらしいのがトイレットペーパーです。

「トイレットペーパーが品薄」「マスクと同じ材料が使われている」「中国から原材料が届かない」といったデマが原因のようですが、実際にはそんなことはなく、紙製品はほとんどが国内産であり、もちろんマスクと同じ材料なんてないでしょう。また、この騒ぎでは自宅近くのドラッグストアで駐車場待ちの車が渋滞を作ってバスが遅れる、というような思わぬ影響もあるようです。

トイレットペーパーの買付騒ぎと行って真っ先に思い浮かぶのは1973年のオイルショックのときの騒動でしょう。このときはマスコミが騒ぎを広げたわけですが、現代ではインターネットの影響でこういうことのスピード感も大きく違います。ただ、インターネットだけの問題かと言うとそういうわけでもなく、どこかのワイドショーがそれを煽るような取り上げ方をしたということなので、やはりたちの悪いマスコミが一枚噛んでいるわけです。

しかしこういう話を聞くと悲しくなるのが騒ぎに乗って買い込んでしまう人の浅はかさと、自分さえ助かればいいという浅ましさです。本当に品薄なのだとしたら、むしろどうしても必要でなければ買い控えて、必要としている人に譲るというような譲り合いの精神を発揮してほしいものなのですが、そうはならないのがとても悲しいです。確かにトイレットペーパーが無くなってしまうと困るのはわかりますが、そんなに1日2日で使い切るようなものではないのだから、冷静になることはできないものでしょうか。