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2016年アメリカ大統領選挙

まさかの展開かもしれませんが。

私もそれほど注目していたわけではないのですが、昨日アメリカでは大統領選挙の投票が行われ、共和党候補のDonald Trumpが民主党のHillary Clintonを抑えて当選確実となりました。この結果を勤務先で聞いて私も驚きましたが、事実は事実として受け入れるしかありません。

Hillaryは言わずと知れた第42代大統領Bill Clintonの婦人ですが、その後上院議員、Obama政権の国務長官を歴任してきたバリバリの政治家です。もしも当選していたら初の女性大統領になるということでも注目されていましたが、これが逆に仇になり、これまで2期続いた黒人大統領に続いて今度は女性、ということを嫌った白人男性の票がTrumpに流れたという話もあります。また、ファースト・レディの時から国政にだいぶ口出ししているように見えたので、女性でも保守的な人にはあまり良く思われていなかったのではないでしょうか。

一方Trumpの方は問題発言があったりもしましたが、アメリカが世界のすべて、強いアメリカこそ正義という人々にとっては耳障りの良いことをいっていたこともあって特に低所得者層の人気が高かったようですね。アメリカ人でも私や他の日本人の友人らと接しているような層の人々でTrump支持の人というのはほとんどいなかったようなので、同じアメリカでもくっきり別れた2つの世界があるような印象です。開票結果を見ても東海岸と西海岸の州ではHillary、中央部ではTrumpと見事に分かれています。

しかし結果が出た今、実はTrumpでもそれほど酷いことにはならないのではないかと私は思っています。実際、勝利演説ではかなりまともなことを言っているようですし、結局のところアメリカという超大国はたった一人の力でそんなに大きく舵を切れるものではなく、政権運営はどれだけ優秀なスタッフを揃えることができるかというところにかかっているはずです。これまで政治家としての経験のないTrumpの能力は未知数かもしれませんが、ビジネスにかけて超一流であることは間違いないわけで、ビジネスマンらしく思い切った経営手腕を発揮してくれるかもしれません。

それにしても、相当な僅差であったというのはかなり健全に思われます。どちらに転んでもおかしくないほど、ほぼ同程度にそれぞれ支持されているというのは、一気に民主党に傾いたり大きく揺り戻したりする日本よりもよほどバランスが取れています。もはや日本人は懲りてしまったかもしれませんが、日本にも本当に政権担当能力のある政党がもう一つあったらと思いますね。

シン・ゴジラ

大人向けです。

日本人の平均より映画館に足を運んでいると思う私ですが、もっぱら観るのはいわゆる洋画、ハリウッド作品がほとんどで、邦画を観ることはほとんどありません。それは別に邦画を見下しているというようなわけではなく、変に身近に感じてしまって現実とのズレを感じてしまうとか、画面のこちら側、つまりカメラの後ろがどうなっているかが想像されてしまうからとかいうようなことではないかと思っています。また、市場の大きさがまったく違うために製作予算もまさしく桁違いであり、邦画の場合にはたまに粗が見えてしまうということもあるかもしれません。とはいえ、近年のCG技術の進歩に伴う低コスト化のおかげで、予算の違いによる映像への影響はそれほど明らかなものではなくなってきているのではないでしょうか。

それはともかく、ゴジラシリーズの29作目となる「シン・ゴジラ」にももともとほとんど関心がなかったのですが、まず予告を見て「ちょっと面白いかもしれない」と興味を持ち、そして公開されてからのSNS等での評判を見ているととても良さそうに感じたので、たまには邦画もいいかもしれないと観てみることにしました。なお、先日「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」を一緒に観たMarvel好きのO君がこれから観たい映画としてこの作品を挙げていたのでもう観たかどうかを聞いてみたところ、彼もまだだということだったので昨日の仕事の後に二人で行ってきました。

SNSでの雰囲気から、予備知識は持たない方が楽しめそうだったので私もあえて何も調べずに臨みましたが、知っていても困らない情報としては「これは怪獣映画ではなく政治ドラマである」ということが言えると思います。怪獣映画を期待して観に行くと後悔する可能性がありますが、現実にゴジラが生まれ、東京に上陸したとしたら日本政府はどう対応するだろうか、日本の社会がどうなるだろうか、ということをリアルに描き出そうとした作品である、というのが面白さをスポイルしない範囲で言えることでしょう。まあ「東京に上陸」というのはネタバレかもしれませんが、それはお約束なのでいいですよね。

作品自体はとても面白かったのですが、ちょっと気になってしまったのは石原さとみ演じるKayoko Ann Pattersonというのが日系3世のアメリカ人という設定なのですが、カタカナ語を英語の発音にしてそれっぽくしてはいるものの、やはり英語のセリフには無理があってどう聞いても日本人の英語なのです。むしろ総理大臣とアメリカ大統領とのホットラインで通訳をする官僚役の人の発音の方が上手くて、少々残念でした。美貌と演技力と英語力とを併せ持つという人はなかなかいないのかもしれませんが、今後もこういう役が度々あるとすれば、俳優も英語力で仕事がもらえるようになったりはしないのでしょうかね。普通の人は気にしないので無理でしょうか。

ゴジラといえば2014年のハリウッド2作目「ゴジラ」と、その後にシリーズの原点である1954年版「ゴジラ」も観ましたが、この作品はそのどちらともかなり異なるものになっていました。そして、これらの中では今回の「シン・ゴジラ」が一番好みだったと思います。ハリウッド版もあれはあれでハリウッドが作るとこうなる、ということでは素晴らしかったと思うのですが、やはり餅は餅屋ということでしょうか。ちなみに今回の作品は「円谷英二の生まれなかった世界」だそうで、怪獣という言葉は使われずに「巨大不明生物」と呼ばれていますが、これは製作時に実際の官僚が発言した言葉から取られたとのことです。こういうところからもリアリティが深まっているのでしょうね。

第24回参議院議員通常選挙

これは義務ではなく国民に与えられた権利です。

今日2016年7月10日は第24回参議院議員通常選挙の投票日でした。選挙権年齢が満20歳から満18歳に引き下げられてから最初の国政選挙ということで、今回はじめて案内が届いたという若者もたくさんいるのではないかと思いますが、皆さんちゃんと投票には行ってきたでしょうか。

国政選挙については海外在住でも在外選挙制度というものがあって、大使館や領事館で事前に在外選挙人名簿に登録しておけば投票することはできるのですが、一度は領事館に足を運ばないといけないのでどうしても面倒で私は結局アメリカにいる間は選挙権を行使しないままとなってしまいました。しかし、それ以外はほぼすべての選挙で投票に行っており、今回もできるだけ涼しいうちにと午前中に投票を済ませてきました。

ただ、「投票には行かなきゃいけない」と言われて行ってみたとしても、実際に誰に入れればいいかというのは事前に調べておかなければわかりません。まったく下調べせずに行ってしまうと「聞いたことがある」「有名人だから」というような理由で選んでしまうことになりがちで、したがって名前の連呼に意味があったり、なんとなくイメージの良いタレントが選ばれたりということになるのでしょう。私も今回は調査不足だったので自信を持って投票することができず、反省しています。

一方、今テレビなどでは一地方自治体の首長にすぎない東京都知事の候補選びが話題となっていますが、東京都民以外にとってはどうにもならないしほとんどどうでもいい話です。そもそも無理やり舛添氏を引きずり下ろしておいて次に誰を立てるかもまったく考えられていないというのは一体どうなっているのか、茶番もいいところではないでしょうか。おかげで訳のわからない(失礼)候補者がワラワラ出てきてしまっています。この選挙にかかる費用はおよそ50億円ということですが、それだけの金をかけたとしても辞めさせなければならなかったのでしょうか。どうでもいいとはいえ、私の勤務先も法人税は東京都に納めているはずなので無駄にはしてほしくないものです。

まあそんなこんなですが、今年17歳になる長男はもう来年から選挙権が与えられるのだと気づいて、急に大人になったような気がして頼もしいような寂しいような感慨があります。投票券は大人に与えられる権利ですので、しっかり考えて行使してもらいたいと思います。